NOVATION® - 物理加工でん粉

20年にわたるクリーンラベル食品用でん粉NOVATION®の開発

NOVATION®とクリーンラベルのトレンド

過去20年以上、欧米ではシンプルでわかりやすい表示を積極的に実現しようとする傾向から、クリーンラベルとも呼ばれるトレンドが生まれています。これはラベルの表示を極力クリーンにすることを意味し、消費者にとってなじみのあるわかりやすい食品素材を積極的に採用し、一方で化学物質など、なじみのない、わかりにくい素材をできる限り取り除こうというトレンド。もちろんおいしさや食べる楽しさは確保されなければなりません。

イングレディオンの機能性でん粉NOVATION®はこのクリーンラベルのトレンドの中で開発された、加工食品に求められるおいしさ、機能を保ちながら、わかりやすく「でん粉」と表示できる素材です。また通常加工でん粉は未加工でん粉では実現できない、加工中や保存中の食品の粘度や外観などの経時変化を補強する目的で使用されますが、本NOVATION®も食品への粘度付与、加工中の粘度保持、照りツヤの向上、保水力の強化など、加工でん粉に求められる機能を実現し、かつでん粉の自然な味わいを併せ持つ製品です。

NOVATION®の特徴

  • 食品でん粉ですのでシンプルでわかりやすいラベル表示が可能、単純に「でん粉」と表示ができます。添加物を嫌い、安全、安心を志向するクリーンラベル製品に非常に適した製品です。
  • いずれの製品の原料でん粉には、遺伝子操作された原料を一切使用していません。特にワキシーコーンは契約栽培により原材料を確保、安全に加え安定供給にも配慮しています。
  • イングレディオンは1990年代からこのNOVATION®シリーズを製造販売。すでにベビーフード、高齢者食、調理済み食品、惣菜など世界中で幅広く使用されており、その安全性、汎用性が証明されています。
  • 従来の加工でん粉と同様の機能が期待できます。レギュラータイプのNOVATION®であれば耐熱・耐酸・撹拌耐性の付与、さらにNOVATION® Luninaであれば老化耐性も付与されます。通常の調理のほかレトルトや冷凍など、様々な加工方法に対応します。
  • 糊感が少なく自然な食感を付与します。化学的には加工されていないNOVATION®シリーズは、でん粉以外の原材料の良さをそのまま引き立て、香り立ちの良い、自然な味わいの食品創りが可能になります。
  • 加工でん粉と同等の加工耐性があり、使用方法も同じ、置き換えもスムーズです。

日本で取り扱いのあるNOVATION®製品

現在日本で取扱いのあるNOVATION®シリーズ製品は以下の通りです。ワキシーコーンを中心に7種類を取りそろえておりますが、海外では原料違い(コメ、馬鈴薯など)や粘度強度の違いから、すでに40種類を超えるNOVATION®シリーズが販売されています。ドイツのハンブルグ工場(コーン製品)とタイのカラシン工場(タピオカ製品)で、厳しい品質管理体制の下での一貫生産です。

レギュラータイプのNOVATION®

NOVATION 2300, 2500, 2600, 2700 ( ワキシ―コーン由来、加熱糊化型)
- 適度な粘性、良好な保存安定性
- 加熱、シェア、pHへの耐性
- スムーズでショートな食感、べたつきのない口溶け、良好なつや

NOVATION 5600 (ワキシ―コーン由来、アルファ化型)
- NOVATION 2600 のアルファ化でん粉

NOVATION 3300 (タピオカ由来、加熱糊化型)
- 無味無臭、やわらかくセットする食感
- 良好なつや、べたつきのない口溶け
- ペクチン・ローカストビーンガム代替可能

プレミアムタイプのNOVATION®

NOVATION LUMINA 600 (ワキシ―コーン由来、加熱糊化型)
- 適度な粘性、良好な保存安定性
- 加熱、シェア、pHへの耐性
- スムーズでショートな食感、べたつきのない口溶け、良好なつや
- 優れた老化耐性、冷凍解凍耐性にも優れています

 

 

物理処理とは?

NOVATION®の機能性は原料となる生でん粉に特許取得の乾熱処理(低水分、高温下で熱処理)することで付加されます。熱処理という物理的な加工をすることででん粉粒の結晶構造が変化、あたかも架橋処理をしたかのような耐熱性、耐酸性、攪拌耐性が備わります。またこの熱処理の時間を調整することで架橋の度合い、すなわち粘度強度を変化させることができ、また原料でん粉を変更することで、原料でん粉特有の食感を生かすことができます。

食品と開発(2023年1月号)にクリーンラベルの記事が掲載されました

クリーンラベルの世界的トレンド、イングレディオンの考えや対応などを紹介しています。

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食糧新聞(2022年12月7日号)にクリーンラベルの記事が掲載されました

クリーンラベルの世界的トレンド、イングレディオンの考えや対応などを紹介しています。

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